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布おむつの話

家では基本的に布おむつな我が子です。生後1ヶ月からは、できる限りトイレに連れて行って用を足してもらうようになりました。いわゆる(というほど浸透している言葉かわかりませんが)「おむつなし育児」です。今回は、トイレで用を足し始めるようになる前の、布おむつの話をします。 私自身が布ナプキンを使っているからだと思いますが、布おむつは子どもが生まれる前から興味がありました。紙おむつと併用してみようと思い、つれあいを巻き込んで10枚輪型おむつを縫いました。すると知人が、いかにも私がやりそうだからと、布おむつのお古をたくさん譲ってくれました。図らずも十分な量を確保できてしまったので、布おむつだけでやってみようということになりました。こういうことへのこだわりが強いのは私の方で、つれあいは面倒がらずに付き合ってくれたという感じです。ちなみに、ネットで買えないものはない時代ですが、リアルで手に入れようとするとなかなかチョイスがなかったのがおむつカバーでした。 布おむつの良いところってなんだろうと考えたとき、濡れていなければ紙より肌触りがいいこと、濡れたことが本人にわかること、大量のゴミを出さずに済むこと、に私は引かれます。買い物の手間がないこと、経済的なことももちろんgoodです。反対に良くない点は水をたくさん使うことで、それに伴って水道代も上がります。言うまでもなく洗濯物の量が半端なく増えて、雨続きだと煩わしさ倍増です。 今の紙おむつって、おしっこをしてもほんっとにサラサラで吸収も良くて、長時間つける場合の快適さは布おむつと比べるまでもありません。便利です。ただ、その吸収の良さが私は怖い(感覚的に)。そして、濡れている時の心地の悪さを子どもが感じることがないのも、いいのやら疑問に思います。 とはいえ、上述したように洗濯物が段違いに増えます。量が増えるということは洗濯の回数も増えるし干す場所も必要になるということで、この辺の準備は完全に不十分でした(ちょっとやってみよう、な心持ちだったので)。病院から退院後、しばらく手伝いに来てくれていた母に「私がいなかったら無理だったね」と言われたのも無理はありません。 洗ってもきれいに落ちなくて挫折したという話も聞いていたので多少不安はありましたが、この点については、洗濯終わりで色残りがあっても、うんこだけにウコンと一緒で太陽...

新幹線の授乳室から生きやすい社会について考える

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大きなタイトルをつけてしまいました。授乳と縁のない人にも読んでもらえたらいいなあーとの願いを込めて。 新幹線に授乳室があることをご存じでしょうか。 JR東海〜JR九州を走るN700系。N700Aは、多目的室が空いているときに授乳室として使用させてもらうことができ、N700Sは、多目的室のほかにも授乳スペースとして使用できる小部屋が複数ある。 小さな赤ちゃんを連れ立って長時間の外出をするときは、車での移動でない限り、なんとなくでも授乳のやりくりを考えておかなければならない。といっても、私自身は、子どもがごく小さかった頃は授乳ケープひとつで、バスでも公園でも外食先でも、あまり気にせず授乳していた。電車も、特急などの前を向くタイプの車両であれば気にしない。 それが、子どもがほんの少し大きくなると、こちらのスタンスが変わらなくても事情が変わった。ケープをかけると視界が遮られるのをいやがり、かといって申し訳程度にケープをかけて視界を確保すると気が散ってしまっておっぱいを飲むことに集中できない。 そこにきて、新幹線の授乳室は願ったり叶ったり。長距離移動用の乗り物なだけあって、今どき完備してくれてるもんだなあと、時世を感じるとともに感心。ミニマルなスペースに必要なものが揃っている。ケープも必要ないし、気を散らすことなくおっぱいを飲んでもらえて、とても助かる。 だけど同時に疑問も湧く。これは結果的に、超少子化社会と、そんな時代に小さな子どもを持つ親に、いい影響をもたらすのか? 今回の授乳室のように、"それ"用のものができて便利になってしまうと、当事者も周りの人も、それがないときの耐性がどうしたってなくなる。そのうち、新幹線の座席で授乳するなんて非常識だ、と言われかねなくなるんじゃないか。 これはなかなか難しい話で、たとえば喫煙なんかについても同様の言い方ができる。今や喫煙可能な場所ではないところでタバコを吸っている人に遭遇しようものなら、思わず顔をしかめてしまう。私を含めた非喫煙者は確実に道ゆくタバコ吸いに不寛容になっているだろう。身体に害があるとかないとか、もちろんそういう観点から話をすることもできるけど、単純にそれだけを理由に一蹴してはいけない気がする。 自分が好きじゃないものに寛容になるって難しい。好きなものだけに囲まれて生きていけたらい...